大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(ネ)472号・昭28年(ネ)393号・昭28年(ネ)362号 判決

第一審原告 財団法人中村積善会 外二名

第一審被告 森永製菓株式会社 外四名

〔抄 録〕

被控訴人等は控訴法人の前記本件建物所有権取得に関する行為は控訴法人の権利能力範囲外の事項であると主張するけれども、控訴法人が被控訴人等主張のように育英事業を目的とする法人であつてその寄附行為に出資から生ずる果実ならびに事業から生ずる収人、将来受けるべき寄附金品およびその他の収入を以て育英資金に充てるべき旨の定があることは当事者間に争がないところであつて、他に金員を貸与してその利息をとり、または不動産を収得してこれを他に貸与し、その収入を得てこれを育英資金に充てるような行為は、まさに右寄附行為の掲げるところに該当し控訴法人の目的の範囲外というを得ない。したがつて前記各行為は控訴法人の権利能力の範囲外のものでないことは勿論これを以て自由権の濫用であるということができない。

(渡辺葆 牧野 野本)

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